Q |
アトピー性皮膚炎の考え方、治療法を教えてください。 |
A |
現在の一般的なアトピーの原因論は乾燥肌とダニや卵白、牛乳などによるアレルギー説が主体で、20年来変化はありません。ゆえに治療もステロイド外用剤主流の対象法療法(その場のかゆみ、発疹を表面的に抑える治療で、根本的に治療を促す治療ではない)が主体です。私はこれとは違い、独自の見解、発疹の見方のもとで治療を行っています。
食物のアレルギーの場合、食後30分までに顔面や上半身を主体に淡く発疹が出現しますが、数時間後には招待します。首や四肢に出現するものは長時間持続します。これも食物の影響によるものですが、原因はたんぱく質、脂肪過多による起因物質の代謝障害、中毒反応で皮膚の汗腺を介し、これら物質を排出する際に起きる皮膚障害であり、アレルギーとはまったく別の機序によるものと考えています。むしろ、これによるものが食物誘因の主体と思います。
ダニに関しても私自身、10年以上前にダニアレルギー強陽性の50人に防ダニ布団を試作供与しましたが、2〜3割の効果のみでこれが病因の主体でないことを検証しました。もっとも細かなホコリやダニの粉碑物は、物質的に直接刺激となる場合があるので注意は必要です。
また、乾燥肌や皮膚に対して直接影響し、アトピーを形成する要因が水道水中の塩素であることも発見しました。当院の統計によると、ホコリや布団に入るとかゆくなる方は14%、プールで悪化22%、風呂でかゆくなるは34%です。全国的には、水道水中の塩素濃度はプールの濃度より高い地域が3分の1もあります。温水は冷水よりも塩素が遊離しやすいので、刺激を感じやすくなります。風呂でかゆくなるのは、温度刺激よりも塩素による化学的刺激が主体です。私はこれらを念頭におき、ステロイドを使用しない原因除去治療を考案しています。 |
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